「TREK emonda SL5 Disk」と「andesignDRC2300」を乗り比べてみました。
エモンダSL5は30万円超のカーボンフレーム、レースもこなせるミドルグレードの本格的ロードバイク。
かたやandesignDRC2300は7万円台のクロモリフレーム、通勤通学に気軽に使えるしポジション的もゆったりの「ゆるポタ車」。
ロードバイク乗ってみたいけど、値段の違いはどのくらいあるのでしょう。
結論として初心者でもEmondaSL5の良さは実感できちゃいますが、10万円未満のロードでも十分楽しめると思います。
エモンダSL5初心者のインプレ趣旨
コースは走りなれている彩湖の土手周回コース。
ストレートの両端で土手下⇒上、土手上⇒下の短い登りと下りがある1周約5㎞のコースとなっています。
大人気車種「TREK emoinda SL5」のインプレは、プロやトップアマチュアの人たちが沢山取り上げていますから専門的なインプレはそちらをご覧いただくとして、ここでは使い古しの7万円クロモリを乗っているド素人の貧脚オヤジでも、SL5の良さは判るのか?にフォーカスしてみました。
また、それなりに走りこんでいる長男が初めて乗ったロードバイクに久々に乗っての比較も気になるところでした。
- ロードバイク、どうせ買うならそれなりにと思う。
- けど、いきなり20万・30万のミドルグレードはハードル高い。
- かといって10万円未満の機種って本当にロードバイクとして楽しめるのか不安。
そんな方の参考になればと思います。
エモンダSL5紹介
SL5の仕様などに関しては多く取り上げられているのでここで細かく取り上げるまでもないでしょう。
完成車からの変更点は3か所。
- ハンドルSTD420㎜をシマノプロ400㎜に。
- ステム高さ10㎜ダウン。
- タイヤGP500028Cクリンチャーに。
メタリックブルーが人気カラーで荒サイでもよく見かけますが、個人的にはクイックシルバーの方がレーサーぽくていいかなと。
息子さんも、みんなが乗ってる色よりこっちがいいよねと。
ちなみに息子さんの以前の愛車は
- GIANT TCR SLR2
- Fulcrum Racing Zero
という軽量仕様だったので乗り出しは重く感じるが、高速巡行はSL5に分があるのとノビはSL5の方が出しやすいとのことです。
STDのW/Hがかなり重たいようなので、替えるとしたらW/Hが最優先ですね。
a.n.design DRC2300紹介
a.n.design worksというメーカーご存じですか?
なんでも12人のクリエーターが集まって作った日本のメーカーとのこと。
a.n.design worksのDRC2300というロードバイクを甥っ子が8年ほど前に通勤用として購入、息子が高校生の時に譲り受けロードバイクに”はまる”きっかけとなった記念すべき自転車です。
息子がTCRに乗りはじめ、ほこりをかぶっていたDRCに私が初めて乗ったのが2019年5月GWでした。
その後は強豪バスケ部ハードトレーニング経験の10代息子が自転車素人&貧脚アラ60オヤジを引っ張りまわしている「逆かるがも」状態で楽しんでいるというワケです。
乗り初めのころ連れていかれた定峰峠で貧脚用ギヤが必要と痛感。
リヤスプロケットを34Tに変更、それにともないRディレーラーもシマノ2300からクラリスRD-R2000-GSに交換してみました。
また、スポークが折れてしまったので前後ともRS10(FはGIANT純正ですがRS10相当だと思います)に変更。
タイヤは息子が乗っていたTCRから移植した使い古しのGP5000・25Cにしています。
定峰峠・白石峠も登れているし筑波の8耐も出てみましたが十分楽しめました。
荒サイで無風なら平均速度25㎞前後で100㎞こなせるので、初心者がゆるポタやるには十分な性能ではないでしょうか。
私が乗っている機種はとっくに生産終了していますが、現行のDRCがあるようです。
実際に8500㎞以上乗っている自分の感想では、いわゆる激安のルック車ではなくキチンと作られているロードバイクだと思います。
ロードバイク乗り(息子さん)のインプレ
- コーナーはSL5の方が安定感があり安心して入っていける。
- DRCは登りにくい、重いのもあるがとにかく登らない。
- ダンシングがやりにくい。
- DRCは加速と速度維持がしんどい。
- 平坦巡行速度は、それほどこがなくてもSL5が速い。
- 長距離ならSL5の方が全然楽チン。
- 短い距離で”もがく”ならSL5もDRCもタイム的にはさほど変わらない感じ。
初心者(私)のインプレ
- SL5のペダリングが軽すぎて判らない、速度上げようとしたら心拍上がり過ぎてしまった。
- SL5は軽すぎて始めはふらついてしまった(ハンドル幅がDRC440㎜とSL5 400㎜も理由か)。
- 土手下から上までの短い登りでもSL5はムッチャ速いし乗りやすいのが判った。
- SL5は登り始めてからの速度低下がないがDRCは平坦でどんだけ速度上げても登り始めた瞬間ブレーキがかかる感じがある。
- SL5は下りきってからの平坦で速度が全然落ちないがDRCは下り切って平坦になった瞬間に一気に減速する。
- コーナーリング自体はDRCも決して悪くないが減速してしまうのと軽快さはイマイチだがSL5はコーナー中に減速しないし安定感がある。
- 一番感じたのは、いい自転車も心肺能力と脚がなければ始まらないということ。
私のような貧脚初心者でも、30万円と7万円の違いは明らかに判りました。
荒サイ100㎞の平均巡行速度もSL5に乗るだけで3㎞くらいは上がりそうな気がします。
でも7万円という価格のa.n.design DRCに乗っているからこそ、初心者でもそうした違いが判るようにも思うんです。
最初からガチでレースやヒルクライムを目指すならともかく「ロードバイク乗ってみたい」レベルなら十分楽しめると思います。
それに、このレベルのグレードから始めた方が、後々あまりお金をかけずにグレードアップを楽しめると思うんですよね。
【まとめ】エモンダSL5と7万円は初心者にどう違う?
Dogma F10とかOrtre XR4とか乗ると、その速さとコーナーリングのしやすさにびっくりします。
でも、CAAD13でもアルミとは思えないしなやかさと加速の良さに「これで十分じゃね!?」って思っちゃいます。
今乗っているDRC2300と比べたら、いわゆるメジャーブランドのミドルグレードでもハイエンド並みに良さを感じるんですよね。
だからこそ、いっぱい欲しいもの・やりたいことが見えて楽しい。
ガチでレースで上位狙いたい勝ちたいとロードバイク乗るなら、最初からレースで勝ちが狙えるマシン、言い訳できないマシンに乗るべきだと思います。
でもそうではない、クロスバイク程度で通勤通学しか乗ったことがないレベルなら10万円未満のロードバイクでも十分楽しめるし、そこからグレードアップした時の感動がデカいんじゃないかなと思いました。
でも、いきなりDogmaやOltre乗ったら、それはそれでモチベーション上がって、もっといっぱい乗りたくなって、もっと速く走れるような気もしますけどね。
結局のところ人それぞれ。
シンプルに自分が乗りたいと思う自転車に乗るのが一番です。
TrekEmondaSL5とandesignDRC2300乗り比べ動画